2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

この名曲にこの名演あり(2)ジャン=フランソワ・エッセールの弾く、モンポウの「歌と踊り」第8番の懐かしさが胸迫る旋律 

今から10年ほど前のこと、事情があって1年足らずの期間、南房総の天津小湊町で過ごしたことがあります。2005年に鴨川市に合併されましたが、日蓮の生まれたことで有名で、清澄寺や鯛ノ浦などの名勝がありました。2001年の2月から同年11月までです。 南房総は…

この名曲にこの名演あり(1) チョン・トリオの「偉大な芸術家の思い出」―これは地球文明への挽歌?

東北関東大震災と福島第一原発の深刻な事故の後は、どうも音楽を聴く気持ちが萎えてしまっています。今まで当然のものとして疑いを持つことのなかった人間存在の基盤が今にも崩れ落ちそうな事態に直面し、その上に乗っているあらゆる文化現象がすべて空しい…

国立能楽堂で世阿弥の<高野物狂>を観る。そして音曲に酔いつつ空海について考える。

4月6日、午後2時より、国立能楽堂の4月定例公演で、狂言<八句連歌>と、能<高野物狂>を観ました。久しぶりに暖かい日で気持ちよく晴れ上がった青空の下、国立能楽堂は大勢の観客であふれていました。敷地内の桜の樹も満開に近く、このところ東日本大震災…