2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

独断と偏見で選ぶこの世で最も心に響く名曲10選(その5)<サンソン・フランソワの弾くショパン、ピアノ協奏曲第2番第2楽章>

確かに、ショパンは、コルトーが言うように、 「単にピアニストの中で最大の音楽家であったばかりではなく、また同様に―少なくとも私の意見では、また作品がその証拠を示す例だけに限るとしても―彼は音楽家中で最も奇跡的なピアニスト」でした。 しかし実生…

独断と偏見で選ぶこの世で最も心に響く名曲10選(その4)<オーストリア=ハンガリー帝国1905年、メリー・ウィドウよりヴィリヤの歌>

オーストリア=ハンガリー帝国とは、まことに奇妙な帝国国家でした。この当時、帝国と言えば殆どが軍事的覇権国家を意味し、周囲にはプロイセンを盟主とするドイツ帝国、ロシア帝国、オスマン帝国などの軍事的脅威が存在していましたが、少なくとも成立にお…

独断と偏見で選ぶこの世で最も心に響く名曲10選(その3)<カティンの森事件と、ミサソレムニスよりアニュス・デイ>

2010年4月10日、ポーランドのレフ・カチンスキ大統領の乗った政府専用機ツポレフが、スモレンスクの空港付近の森林地帯に墜落し、大統領夫妻と同乗していた多数の政府高官など(陸軍参謀長、外務次官、ポーランド中央銀行総裁、国会議員ら)搭乗者96人全員が…

独断と偏見で選ぶこの世で最も心に響く名曲10選(その2)<ムターのツィゴイネルワイゼン>

この曲は誰でも知っているヴァイオリンの定番曲で、1904年のサラサーテ自身の演奏を筆頭に、大御所から、それこそ有象無象に至るまで数限りない演奏が存在しますが、ヴァイオリンの演奏効果を顕示するために曲の表層をなぞっただけの凡百の演奏を尻目に、ひ…

独断と偏見で選ぶこの世で最も心に響く名曲10選(その1)<ジム・ホールのアランフェス協奏曲>

これは、私の勝手に選ぶ<この世で最も心に響く名曲>を極め付きの名演で紹介しようというシリーズです。(ただし、今までのブログで紹介した曲は除きます。) ただ、選曲は全く私の独断と偏見によるもので、大いに異論はあるでしょうが、一種の遊びと思って…