2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

東北地方太平洋沖地震に茫然、新井白石の『折たく柴の記』を読み、人としての出処進退の見事さを学ぶ。

今回の大地震に際して思い出したのは、矢張りと言うべきか、新井白石の『折たく柴の記』に記述されている江戸を襲った元禄16年の大地震の体験談のことです。(同書には、他に宝永4年の富士山大噴火の記述もあります。) 中央公論社の「日本の名著」の輝かし…

<緊急報告>東日本巨大地震と、47年前の新潟地震

3月11日午後に発生した三陸沖を震源とする東日本巨大地震に遭遇したのは、勤め先の病院の事務室においてでした。大きな揺れを感じながら事務室の壁に手で身を支えながら、思い出したのは昭和39年に起きた新潟地震のことでした。 新潟地震が起きたのは昭和39…

ベートーヴェン<ピアノソナタ第32番、作品111>第2楽章―晩年のベートーヴェンが辿りついた何ものにも捉われない薄明の中の無心

3月4日、偶然NHKテレビの芸術劇場にチャンネルを合わせると、何と懐かしいことに、昨年10月にベルリンのフィルハーモニー室内楽ホールで聴いて以来のアンドラーシュ・シフの姿が目に入りました。今年2月来日時の演奏の放映です。あのときと全く同じような服…

インテルメッツォ (5) (ちょっとひと休み) 音楽を聴くのをちょっとひとやすみして・・・<読書><落語><能>そして<論語>                                                      

このところ音楽を全く聴いていません。2月13日に、ブルガルディエン=シュタイアーのコンサートに行って以来、音楽CDからは全く遠ざかったままです。ときどきこうした時期が訪れます。棚に並んだ音楽のCDの列を眺めていても、今はさっぱり気持ちがそそられま…