続々・海上保安庁ビデオ映像流出事件。海保士官はトリックスターで、トリックスターの音楽はブルックナーの<交響曲第9番第2楽章>

 この事件の報道を毎日興味深々で追っていますが、今日(12日)にGoogleのニュースで、”この士官が弁護士はいらないとして断った”と士官の家族に依頼された当の弁護士が語った映像を見て(しかし何故かその報道はすぐに消えましたが)、その時はっとひらめきました、”この人物はトリックスターだ”と。
 すると不意に頭の中で、<タ・タ・タンタンタン・タンタンタン、タ・タ・タンタンタン・タンタンタン、タン・タン・タン・タン・タン・タン・タン・・・>という奇怪なスケルツォが響き始めました。あれ、何と言う曲だったかな?としばし思い悩み、そうだ、新宿「風月堂」の天井の高い空間に鳴り響いていたブルックナー交響曲第9番第2楽章だということに気がつきました。
 ともかく、トリックスターが乱れ騒ぐかのような、深刻でかつ滑稽でもある曲を、フルトヴェングラーの重厚そのものの指揮ぶりで聴いてみたいと思います。

「海保士官=トリックスター」説については、次回にでも述べたいと思いますが、トリックスター(騒動師とでも言うのでしょうか)とは、勿論ポール・ラディンの命名した文化人類学的性格類型で、例えば学歴詐称詐欺師”マーヴィン・ヘウィット”、あるいは”ルパン三世”や”マイケル・ムーア”、また”ビートたけし”や”ねずみ男”のような者を指しますが、茫漠としてなかなか一筋縄ではいかない概念です。